久々の更新になります。

MOでSOMドラフトが解禁される前から、すごい勢いでアーキタイプの開発とか進んでおり、もう十分「SOMドラフト攻略マニュアル」が揃ってしまっている感じだったので、新セットリリースの割にはほとんど新鮮味を感じることがなく、また仕事もなかなか面倒な状況だったので、SOMからは足が遠のいていました。

でも、遅ればせながらボチボチ遊んでみると、事前の情報のようにはうまくドラフトがいかなかったんですよね・・・(涙)。一通りは色々な組み合わせをためしてみたのですが、結局勝ったり負けたりの状態で、アーキタイプは理解していても、カードプールに翻弄され、茫洋とした海の中をドラフトしている感じでした。また自分も相手も異様に土地事故(スクルー&フラッド)が発生するみたいで、ストレスがたまるのも、この環境を「嫌いになる理由」になっていくようでした。

しかし、この茫洋だと思っていたドラフトの中に、ある瞬間、「気づき」がやってくるもので、それ以降、ある程度の確信を持ってドラフトができるようになってきました。(といっても回数が少ないので、ここ数回ですが)
今回はそんなSOMドラフトの雑感と、遅ればせながら少し理解が進んできたピック譜を記載したいと思います。

「色をドラフトする」のではなく、「アーキタイプをドラフトする」という考え方は、最近ではマジックのプレイヤーの間では常識になっていると思いますが、その考えが多くの人に定着したのは、結構最近のことのように思います。色別に作ったドラフトピック得点表の高い順に「ドラフトすべき強いカード」と考えるのではなくて、ピック得点表では下位でも、アーキタイプに必要なパーツの優先順位でドラフトすべきという考え方ですが、この考えが一部の人だけのノウハウに収まるのではなくて、全員に広まることで裾野が広がったことは、大きなドラフト技術の発展だと思います。(もちろん、昔から私はこのやり方ですよ(笑))
そのことがよく現れている例として、昔は「色別のドラフト得点表」というまとめ方がほとんどだったことに対して、今は「アーキタイプ別のドラフト得点表」みたいなまとめ方が主流に変わっていることが、よくわかる例だと思います。

そんなアーキタイプの考え方を基に、SOMドラフトのノウハウも紐解かれていくのですが、「今回は周囲の状況から、こんなカード集まりそうだから、このアーキタイプを目指そう」とか、「自分はこのアーキタイプが得意だから、今回もこれをやろう」という毎度のドラフトの仕方をやろうとすると、かなりしっくりこない印象が、はじめの8回のドラフトで私は感じ、早速壁に当たってしまいました。

壁・・・ドラフトに関しては、アーティファクトという同じパイを全プレイヤーが奪い合ってしまうことに起因する問題・・・すなわち「サインを送る」「色を絞る」といったこれまでのドラフトの「基本」とも言える色主張が働かず、自分の作るアーキタイプの強さは、あまりにも出現カードプールに拠ってしまうこと。また、プレイングに関しても、除去が少ない環境で、特に、「金属術」デッキで連打される、金属術を達成した強力なカードをいなすことができない苦痛を感じていました。

しかし、ある敗戦をきっかけに一つの悟りを得ます。
■仮説:SOMの「アーキタイプ」はいろいろと語られているが、実はアーキタイプは一つしかないのではないか? 

仮説というのはどうしても概念を抽象的に凝縮させて作るものなので、かなり乱暴な仮説で申し訳ないのですが、ただやっぱりいろいろやってみて、「絶対的に」強いデッキというのは、この環境では一つしかない・・・それは、早ければ3ターン目以降から「金属術」を達成したカードが連打される「金属術」というアーキタイプということ。そして、「金属術」デッキを象徴している鉄板カード(コンボ)が、4マナ「金属の駿馬」と考えてよいのではないかという捉え方です。

「金属の駿馬」がマイア経由で3ターン目に登場し、翌ターンに適当なアーティファクトが登場することで金属術が達成されて4/4で襲ってくるという展開は、非常によくある光景だと思います。そして、この「金属の駿馬」を「粉砕」などで破壊したとしても、翌ターン以降、数々の金属術カードが襲ってきて、もうどうにもならなくなる光景は非常に衝撃的でした。しかも、この「金属の駿馬」というカードは、決してファーストピック確定級ではないという事実も・・・。

よって、私的に重大な気づきだったというのは、この「金属の駿馬」を基準に、「金属の駿馬」より強いか弱いかでドラフトピックを進めていくというやり方でした。そうすることで、鉄板の金属術デッキができるならばその方向へ(しかも全てのプライオリティを「金属の駿馬」と比較することで、ピック基準を明確化)。また、カードプール的に「金属の駿馬」デッキよりも強いデッキとなりそうならば、他のアーキタイプをドラフトするということで、非常に自分的に納得できるドラフトができるようになり、勝率が大幅に高まりました。

今のところまだトライアルなので4-3-2-2だったのですが、一通りカード効果も覚えたので、次からは8-4で参戦する予定です。あくまでぼちぼちですがね・・・。ほんと「遅ればせながら」という感じで、やっと皆さんの土俵に立てたレベルです。ほんと、MOユーザーは、リリースのラグがもどかしいです。


今週末のデッキ
■1回目・白黒 金属術中速デッキ (3勝)
http://space.geocities.jp/draft_toshiyak/101030draft/101030_01wb.html
初手、白い強レア「鍛えられた鋼」というラッキースタートですが、しっかりとそのラッキーを活かす。

■2回目・黒緑 毒コントロール (3没)
http://space.geocities.jp/draft_toshiyak/101030draft/101030_02gb.html
金属術がなかったので、かわりにがっちり金属術をキャッチできるタフネス5の緑生物は高い採用候補。ややカードパワーに苦しんだが、最後にレア「疫病エンジン」を開封し、良いデッキになる。最後の3戦目も相手に序盤から「皮裂き×2」とかくらっても勝利できるコントロール力があったが、残り2本を両方とも土地事故に見舞われ残念。

コメント

灰色熊
2010年11月2日18:52

はじめまして。
最近MOに復帰した者です。
今回の意見に大賛成というか、SOMのドラフトを何回かやって気づきました。
まあ、私の場合は記憶にないほどのマナフラッドが最大の敵なんですが……。
金属術は唯一のアーキタイプというか、どんな流れでもリスクの少ないピック
だと思います。弱い流れでも、それなりにデッキができるので。
その中核となるのが「金属の駿馬」でしょうね。
私は次からデッキの20枚近くをアーティファクトで埋めるつもりで、
ドラフトするつもりです。後は色が3色になろうが4色になろうが、
強力な有色カードだけを入れて。どうなるか楽しみです。

あと、リンクさせて頂きました。ではでは。

toshiya k
2010年11月3日8:34

灰色熊さん>
ありがとうございます。
20枚・・・(笑)あまりやりすぎもよくないかもしれませんが、いろいろと試していきましょう。結果は是非エントリ読まさせてください。

こちらもリンクさせていただきます。今後ともよろしくお願いいたします!

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